
本作は、主人公・張楚嵐、そして謎多きヒロイン・馮宝宝が、力を合わせながら、自分たちの謎を解きつつ、それにかかわる異人たちと戦いぬく物語。
クンフーと生き方を教えてくれた祖父・張錫林は、異人たちの力の中でも飛びぬけて異質で強力な「炁体源流(きたいげんりゅう)」の使い手であり、後継者である張楚嵐は、その力を手に入れたい異人たちの組織全てから狙われている。
一方、馮宝宝は不老不死の業を背負い、しかもなぜそうなったかの記憶を失っている。
彼女は死ぬ間際の張錫林から、楚嵐を守ることでその謎が解けるということ、そして秘密の能力を託されるのだった。
異人たちとの、人では耐え切れぬほど激しい戦いを経るうちに、張楚嵐の謎、そして馮宝宝の謎は、かつて異人界に吹き荒れた、大戦とも言うべき8つの能力を巡る争い、すなわち、「甲申の乱」に端を発していることがわかる。
そして今また、異人界は、次の異人たちの頂点「天師」を決める「羅天大醮(らてんたいしょう)」を迎えようとしていた。
張楚嵐は、ついに決心する。
全ての謎を解くために、羅天大醮に出ることを。
誰も見たことがない戦いが、
誰も知らない荒野で始まる。
そこには、張楚嵐の、そして馮宝宝の
すべてがあるのだ――。